社員の意識を変える 2

この度重なる体験が、この会社と長谷の人生を、さらに確かなものにしていくこととなります。


2年後の1975年7月、石油ショックによる長引く不況の中で、新車販売の新記録を生み出しました。


その2年まえの天井知らずの自動車好況の中での記録376台に対して、430台でした。


この快挙に、全員が驚きます。


翌8月1日のセールスミーティングの席上、朝の30分をさいて、「新記録の陰に何があったか」をテーマに、それぞれが思いつくことを書き上げました。


次に紹介するのはその一部です。


・所長までが諦めたお客さんに、再アタックして、受注にこぎつけた。


・○○社へ何度も訪問したら、「ばかに君の会社は熱心にくるなあ・・・」と言われた。


・他の用件で電話があれば、何かホット(見込み客)はいないかと紹介の話を持ち出し、その中から1日1件のホットが出た。


・傷を悪くして医者に休めと言われたが、休まず、朝は何時もより早く、夜まで自宅に仕事を持ち込んだ。


社員の意識を変える

今日は、ある企業の変革運動を紹介します。


社員たちを連れて、社長は箱根の山のぼりをはじめました。


しかし暗い山道でロ論がはじまってしまいました。


そうこうしているうちにミスコース。


万歩計は、ミスコースの分を除いてはくれないので、何の役にもたたなくなりました。


とうとう、けんかになってしまいました。


この体験は社長の彼にとって、「自分の中にあった大きな疑問をいっきょに解いてくれた」こととなりました。


その一つは、相手に関係なく、自分のやっていることに満足してしまっていたこと。


もう一つは、部下が抵抗を示すのは、やる気の問題ではなく、そうさせるようなことが過去か現在にあったからだということ。


さらに決定的な一つは、道具(万歩計)や手法(STやTKJ)に頼ろうとしたことでした。


彼は、この発見による感動に身震いしました。


「人の意識と闘う必要はない。


売り上げや利益という、自分たちの目標とどう取り組むかだけを考えていけばよいのだ。


それが、人びとがよりよく生きることになってさえいれば、それでよいのだ。


いや、そうでなくてはならないのだ」。


過去は今の自分の想像だ 6

病気に関してもいまの自分の意識を、喜びや楽しみや誇らしさの感情に変えてしまえばいいのです。


そうすれば、病気の原因となった過去を変えることも可能になってきます。


私たちが意識したことは100%現実化します。


これは本当です。


そして意識することは「いま」しかできないのです。


いま、意識する自分がここに存在する、ということがすなわち生きていることなのです。


その自分の意識のもち方によって過去も変えられるし、未来をつくり出すこともできる・・・・。


だからいまの意識をプラスにもっていくことが何よりも大切なのです。


どうでしょうか。

過去は今の自分の想像だ 5

たとえば過去に受験に失敗したとします。


受験失敗は事実であっても、よかったか悪かったかは解釈の問題で、その人がどう色づけするかは自由です。


実際に私たちはこうして色づけしたものを過去と思っているのです。


過去は変えられる私がこういうと、たいていの人は「変なことをいう人だ」といった顔をします。


しかしこれまで私が述べてきたことで、少しは過去が変えられるという意味がおわかりになったのではないでしょうか。


多感な時代に母親を亡くせば、悲しい体験として鮮明に記憶に残ります。


そして悲しい目にあったとき、母親を亡くした悲しさをまた思い出すかもしれません。


しかし逆に何か特別にうれしいことがあって、それを亡き母に報告するときはどうでしょうか。


「私は望みの学校に入れました」


「希望していた会社に就職できました」


「自分を愛してくれる人と結婚します」


「子供が生まれました」


・・・こういうとき、その人の意識にある母親の思い出は、悲しみの思い出ではなく、誇らしさのともなった幸福感だと思います。

過去は今の自分の想像だ 4

過去を私たちは絶対に変えられないものと思い込んでいる。


そうではなくて過去はいかようにでも変えられるのです。


実際に5歳児体験では、実際は遊園地へ連れていってくれなかった父親の像を、連れていってくれた父親の像に変えてしまった。


同じことを私たちは自分自身でやってみればいいのです。


人にはいろいろな人生があって、つらい経験、悲しい経験が多い人もいることでしょう。


しかしそれだけで過去ができ上がっているわけではない。


必要以上につらい色、悲しい色に染め上げていることも考えられる。


人は自分色のメガネでものを見ていますから、現在も陰轡であることは簡単に想像できます。


未来を考えるとき、明るい未来も暗い未来も想定できるように、過去も明暗どちらにも設定することができるのだと思います。


過去は過ぎ去った事実ではなく、事実を土台にその人が描いた記憶の風景画である。


・・・だから変えられないと思うのは間違いなのです。

過去は今の自分の想像だ 3

俳優さんはそのお姉さんを見て「素敵だ」と思って、いつの間にか自分用の恋物語を創作してしまったのです。


みんなとはぐれ、日が暮れた林のなかで困っている。


雨が降ってくる。


美しいお姉さんが忽然とあらわれる。


そうありたいという思いが、美しい恋物語をつくり、俳優さんの記憶のなかでは、それが紛れもない事実として記憶された。


このように頭のなかで強く思ったことは、実際に起きた出来事と区別はつかないのです。


たとえ事実に反していても、ずっと思い続けていたら、.それが唯一の過去の事実に変化してしまう。


私たちが過去と呼んでいるなかには、事実と反するものがたくさんあるに違いありません。


どれが事実でどれが事実に反するのかも定かではありません。


真実であるという基準はどこにもないのです。


・・・ということは、私たちが過去と思っているものは、すべて私たち自身が「過去と思いたいこと」を過去と思っているのではないか。


その思いをもつのは現在の自分ですから、現在の自分の考え方や思いを変えれば、過去は変わってくることに気がついたのです。


かくのごとく過去とはあいまいな代物なのです。

過去は今の自分の想像だ 2

それが泊る予定だった旅館のお嬢さんだったのです。


そのお姉さんが初恋の人で、「ぜひもう一度会いたい」というのです。


いよいよご対面の場面になって、一人のおばあさんがあらわれた。


そのおばあさんが「初恋のお姉さん」でした。


その他には友人が何人か来ていました。


感激の対面ですが、思い出の細部の話になって、俳優さんがいったことはずいぶん事実に反していることが明らかになったのです。


まず第一に、俳優さんはみんなとはぐれなかった。


雨も降らなかったし、日も暮れなかった。


みんなと一緒に、その日宿泊する施設へちゃんとたどりついていた。


そしてみんなで一緒にお風呂に入った・・・。


これは友人たち全員が間違いないと証言したのです。


唯一の客観的事実はそのお姉さんがいて、みんなの面倒を見てくれたということだけなのです。


これはいったいどういうことなのでしょうか。

過去は今の自分の想像だ

私は、5歳児体験とは、その人の5歳の思い出をもとに創作した瞬間劇なのではないか・・・。


つまり過去に戻ったのではなく、現在の自分が記憶していた5歳のときをもとに演じてみせたにすぎないのではないか、と思いました。


そう考えたら、この考え方を裏書きするような事実に出くわしたのです。


それは初恋の人捜しのテレビ番組です。


芸能人が自分の初恋体験を話す。


その話にもとついて、テレビ局のスタッフが初恋の人を捜してきて対面させる趣旨の番組で、私が見たのはある俳優さんの初恋の女性捜しでした。


俳優さんが子供の頃、林間学校へ行ったときのこと。


みんなとはぐれて一人だけ林のなかを歩いていて、道に迷ってしまうのです。


日が傾いて林のなかはどんどん暗くなっていく。


おまけに雨まで降ってきた。


途方にくれて泣いていると、一人のきれいなお姉さんがあらわれ、助けてくれた・・・。

催眠術に期待する気持ち 4

会場の人のなかには、感動で涙を流している人もいました。


きっと自分の過去の思い出が重なっているのでしょう。


講師の人はすかさず「今日はみなさんの魂の誕生日です」と叫んで、雰囲気を盛り上げる。


盛大な拍手が起こる。


集団催眠にかかったようで異様な雰囲気に包まれました。


これを読んだ人のなかには、5歳児体験を「やらせ」と感じる人がいるかもしれません。


しかし私はやらせではなかったと思っています。


すべて目の前で起きたことは、作為のない現実だったに違いありません。


数日後、私はあることに気づいたのです。


5歳児になりきっていた人のふるまいは、正確には「その人の5歳のときの再現ではない」ということです。


そしてこのことが私のいちばん知りたかったことだったのです。

催眠術に期待する気持ち 3

「どうしてお父さんが嫌いなの?」


「僕を遊園地に連れてってくれなかった」


「それはお父さんが悪いね」


「うん」


「だけど、お父さんもきっと忙しかったんだよ。今度の日曜日には必ず連れてってくれるっていってるよ」


「本当?」


「ああ本当さ。絶対だよ。約束できてよかったね。お父さん好きかい」


「うん」


・・・ここで目を覚まさせられるのです。


過去の記憶のなかで心にわだかまっていたものが、この方法で消えるらしい。


消えれば過去は変わる。


不快な記憶の過去が期待に満ちた楽しい過去に変わる。


それによってその人間の性格が変わるという理屈です。


5歳になって、眼鏡をはずされてもぴょんぴょん壇上を跳ねまわっている男性。


そうやって自己を解放することも、現在の自分の悩みや病気を治すのに役立つらしい。


・・・私は中年男性や初老の女性が5歳児になりきっている姿をあ然と見つめていました。

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